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妊娠糖尿病

妊娠糖尿病(GDM)とは?診断基準・血糖目標・治療を糖尿病専門医が解説(中央区日本橋人形町)

まず結論からいうと、妊娠糖尿病は「赤ちゃんを守るため、妊娠中だけ基準が厳しい」状態です。

妊娠糖尿病(GDM)は、妊娠中にはじめて見つかった糖代謝異常で、通常の糖尿病の診断基準は満たさない状態です。ただし妊娠中は、比較的軽度の高血糖でも母児に影響しやすいため、妊娠糖尿病は“より厳しい基準”で診断し、出産まで血糖管理を行います。 

 

妊娠糖尿病の受診について(当院)

  • 初診は電話予約で承ります(妊娠糖尿病は診断後できるだけ早めの受診がおすすめです)
  • 紹介状:あれば望ましいですが、なくても受診可能です
  • 産婦人科と連携し、妊娠週数・赤ちゃんの成長・分娩方針に合わせて血糖管理をサポートします
  • 妊娠糖尿病と診断されたら即対応できます(食事・分食の具体化/血糖評価/必要時インスリン導入の相談)
  • FreeStyleリブレ2(CGM)使用可能:血糖変動を“見える化”し、食後高血糖対策に活かせます
  • 初診時にお持ちください
    ① 75gOGTT結果(またはスクリーニング結果)
    ② これまでの血糖・尿糖の記録(あれば)
    ③ 健診結果・採血結果(あれば)
    ④ 紹介状(あれば)

※妊娠中の管理は産婦人科が中心です。当院は糖尿病専門医として、産科方針に沿って血糖管理を支援します。

 

妊娠中の高血糖は3つに分類されます

妊娠中の糖代謝異常は大きく以下に分類され、産後フォローや治療強度が変わります。 

  1. 妊娠糖尿病(GDM)
  2. 妊娠中の明らかな糖尿病(overt diabetes in pregnancy)
  3. 糖尿病合併妊娠(妊娠前から糖尿病)

 

妊娠糖尿病(GDM)の診断基準(75gOGTT)

75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)で、以下のうち1つ以上を満たすと妊娠糖尿病(GDM)と診断されます。 

  • 空腹時血糖値 92 mg/dL以上
  • 1時間値 180 mg/dL以上
  • 2時間値 153 mg/dL以上

 

妊娠中の明らかな糖尿病(overt diabetes in pregnancy)

以下のいずれかを満たす場合に診断します。 

  • 空腹時血糖値 126 mg/dL以上
  • HbA1c 6.5%以上
    (※ケースによって追加評価が必要になります)

 

妊娠糖尿病で心配されること(母体・赤ちゃん)

血糖が高い状態が続くと、母体・赤ちゃん双方の合併症リスクが上がります。そのため妊娠糖尿病は、「症状がなくても治療する価値がある」状態です。 

 

血糖の治療目標(空腹時・食後)

妊娠中は、次のいずれかを目標に血糖管理を行います。 

  • 空腹時 95 mg/dL未満 + 食後1時間 140 mg/dL未満
    または
  • 空腹時 95 mg/dL未満 + 食後2時間 120 mg/dL未満

 

妊娠糖尿病の治療(食事・運動・必要時インスリン)

1)食事療法:ポイントは「分食(1日4〜6回)」で食後高血糖を抑えること

妊娠糖尿病では、食後血糖が上がりやすくなります。主食(糖質)を一度にまとめず、分けて食べる(分食)ことで、食後の急上昇を抑えます。 食事療法は「ただ減らす」ことではありません。赤ちゃんのために必要な栄養を確保しつつ、血糖が上がりにくい形に整えます。

 

2)運動療法:安全な範囲で“食後に軽く動く”

産科の許可が前提ですが、食後の軽い歩行などは血糖管理に役立つことがあります。

 

3)インスリン療法:必要なときは早めに使うのが安全です

妊娠後期はインスリン抵抗性が強くなり、分食だけでは目標に届かないことがあります。その場合は、インスリン注射で安全に血糖を整えるのが一般的です。インスリンは出産後に中止できることがほとんどで、不安に思いすぎる必要はありません。 

 

リブレ2(CGM)でできること:血糖を“点”ではなく“流れ”で理解する

指先測定は「その瞬間の値」ですが、CGMは血糖の上下の流れが見えます。

  • 食後、いつ上がっているか
  • 何を食べたときに上がりやすいか
  • 分食・食べ方の工夫でどう変わるか
    こうした情報を、妊娠中の生活に合わせて具体的に調整します。

※使用の適否や測定計画は、妊娠週数・治療内容・産科方針に合わせてご提案します。

 

産後の注意点:産後に正常化しても“将来の糖尿病リスク”は上がります

妊娠糖尿病は産後に血糖が正常に戻ることも多い一方、将来の糖尿病発症リスクが高くなることが知られています。産後の再検査やフォローが大切です。 産後の再検査やフォローは当院の糖尿病専門外来で対応可能です。

 

当院の妊娠糖尿病サポート(産婦人科と連携して早期対応)

妊娠糖尿病の管理は産婦人科が中心になります。当院(糖尿病専門外来)では、産科の方針に合わせて以下をサポートします。

  • 診断後すぐの相談・初動(食事/分食の具体化、血糖評価)
  • 必要時のインスリン導入・調整の相談
  • リブレ2(CGM)などを活用した血糖変動の可視化
  • 産後の再評価・将来リスクを見据えたフォロー

糖尿病専門医が、東京大学医学部附属病院や聖路加国際病院での診療経験も活かし、東京都中央区の日本橋人形町・水天宮前周辺で、妊娠中の通院負担を抑えつつサポートします。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 妊娠糖尿病と診断されたら、どれくらい急いで受診すべき?

A1. できるだけ早めがおすすめです。妊娠週数が進むと血糖が上がりやすくなるため、診断後は早期に血糖パターンを評価し、食事(分食)や必要時インスリンの方針を決めます。 

 

Q2. 紹介状がなくても診てもらえますか?

A2. はい、受診可能です。紹介状があると経過が分かりやすいですが、なくても検査結果があれば対応できます。

 

Q3. 初診は予約が必要ですか?

A3. 初診は電話予約で承ります。妊娠糖尿病は早期対応が重要なため、まずはお電話でご相談ください。

 

Q4. 産婦人科と連携してもらえますか?

A4.はい。妊娠糖尿病は産婦人科が中心となって管理します。当院は産科の方針(妊娠週数、胎児発育、分娩計画)に合わせて血糖管理をサポートします。

 

Q5. 血糖の目標値はどれくらい?

A5.一般に、空腹時95mg/dL未満+食後1時間140mg/dL未満(または食後2時間120mg/dL未満)が目標です。 

 

Q6. 食事を減らせばインスリンは避けられますか?

A6.過度な制限は赤ちゃんの発育に影響することがあります。分食などで整えても目標に届かない場合は、インスリンで安全にコントロールする方が望ましいことがあります。 

 

Q7. リブレ2(CGM)は妊娠中でも使えますか?

A7. 使用可能です。血糖の“流れ”を見ながら、食後高血糖の対策(分食・食事内容・タイミング)を具体化できます。

 

Q8. 初診で何を持って行けばいいですか?

A8. 75gOGTT結果、これまでの血糖/尿糖記録、健診結果、紹介状(あれば)をお持ちください。情報が揃うほど初回から方針が決めやすくなります。

 

▶︎監修・執筆:

人形町 水天宮 内科クリニック 医師

玉寄 皓大(たまよせ あきひろ)

  • 日本内科学会認定 内科専門医
  • 日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
  • 日本内分泌学会認定 内分泌代謝科専門医

東大病院・聖路加国際病院で糖尿病・内分泌・代謝疾患の診療に従事。現在は東京都中央区日本橋で糖尿病・脂質異常症・甲状腺疾患などの内分泌代謝疾患の専門外来を担当。「数字ではなく“納得できる説明”を提供する医療」をモットーに、糖尿病や脂質異常症を丁寧に啓蒙することをライフワークとしている。

 

 

       

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