痛風・高尿酸血症
尿酸・痛風は当院へご相談ください
健康診断や人間ドックで尿酸が高いと言われたり、痛風発作が起きてしまった場合は当院へご相談ください。尿酸値の異常は代謝疾患の1つである「高尿酸血症」という病気になります。その専門医である内分泌代謝専門医が当院には2名在籍しております。専門医である当院副院長は聖路加国際病院で代謝疾患の専門外来も担当しており、尿酸・痛風治療のプロフェッショナルとして、最適な治療法をご提案します。
高尿酸血症・痛風とは?
「健康診断で尿酸値が高いと言われたけど、どうしたらいいかわからない」
「痛風の発作が起きたらどうしたらいい?」
そんな疑問にお答えするために、内分泌代謝専門医の視点から、高尿酸血症と痛風についてわかりやすく解説します。
1. 尿酸とは?なぜ体内にあるの?
尿酸は、体内の「プリン体」という物質が分解されるときに生じる老廃物です。プリン体は食事から摂取するだけでなく、体内でも自然に作られています。通常、尿酸は血液中に溶けて腎臓から尿として排出されますが、うまく排出できないと血液中の尿酸値が上がり、高尿酸血症になります。
2. 高尿酸血症の原因は?
尿酸値が高くなる原因は大きく分けて3つあります。
① 尿酸が作られすぎるタイプ
- プリン体の多い食事(肉、魚卵、アルコール)を摂りすぎる
- 遺伝的な要因
② 尿酸がうまく排泄されないタイプ
- 腎臓の働きが弱い
- 水分摂取不足
- アルコールの摂取
- 生活習慣病(高血圧、糖尿病、肥満 など)
③ 産生と排泄の両方に問題があるタイプ
多くの人はこのタイプに分類され、食生活や体質の影響を受けます。
高尿酸血症の何が問題なの?
尿酸が高いだけでは自覚症状がなく、「放っておいても大丈夫」と思われがちです。しかし、高尿酸血症は次のようなリスクを高めます。
① 痛風発作
血液中の尿酸が多くなると、針のような「尿酸結晶」が関節にたまり、炎症を起こします。これが 痛風発作 です。
発作の特徴:
• 足の親指の付け根が急に腫れ、耐えがたいほどの激痛が走る
• 1週間程度で自然に治まるが、放置すると繰り返す
• 治療しないと他の関節(膝、足首 など)にも広がる
② 腎臓へのダメージ(尿路結石・腎障害)
尿酸は腎臓でろ過されるため、尿酸値が高い状態が続くと腎臓に負担がかかります。
• 尿路結石:尿酸が固まり、腎臓や尿管に結石ができる。背中やわき腹に激痛が走ることも。
• 腎機能障害:慢性的に腎臓の働きを悪くし、腎不全のリスクを高める。
③ 生活習慣病との関連
高尿酸血症の人は、高血圧・糖尿病・肥満・脂質異常症などを合併しやすく、動脈硬化や心筋梗塞のリスクが上がります。
高尿酸血症・痛風の治療は?
高尿酸血症の治療には 「痛風発作の治療」 と 「尿酸値を下げる治療」 の2つがあります。
① 痛風発作が起きたときの治療
発作時は炎症を抑えることが最優先です。
• NSAIDs(非ステロイド抗炎症薬):ロキソニンなど
• コルヒチン:発作の早期に使うと有効
• ステロイド:重症の場合に使用
※発作中に尿酸値を下げる薬を始めると、かえって症状が悪化することがあるため注意が必要です。
② 尿酸値を下げる治療(長期管理)
痛風発作を繰り返す場合や尿酸高値が続く場合などは、お薬による治療を検討します。
• 尿酸の産生を抑える薬(アロプリノール、フェブキソスタット など)
• 尿酸の排泄を促す薬(ベンズブロマロン、プロベネシド など)
どのお薬が適切かは血液検査や尿検査を行い、判断します。
高尿酸血症・痛風の予防法は?
① 食生活の改善
• プリン体の多い食品を控える
• レバー、白子、魚卵(イクラ、タラコ)
• ビール(特にプリン体が多い)
• 水分をしっかり摂る(1日2L目安)
• アルコールを控える(特にビール・焼酎)
② 適度な運動をする
• 有酸素運動(ウォーキング、ジョギング) がおすすめ
• 激しい運動(無酸素運動) は逆に尿酸値を上げてしまうため推奨されません
③ 生活習慣病の管理
• 肥満を改善する(適正体重を維持)
• 糖尿病・高血圧・脂質異常症の治療をしっかり行う
まとめ
- 尿酸は体内で作られる老廃物で、高すぎると痛風や腎障害を引き起こす
- 痛風発作は関節の激痛を伴うため、適切な治療が必要
- 食事・運動・生活習慣を改善することで尿酸値を下げることができる
- 必要に応じて薬を使い、長期的に見ていくことが重要
最後に
当院は株式会社GENOVAが運営するWebサイト「Medical DOC」にて、【2024年】東京都の痛風治療おすすめしたい6医院に掲載されました。また、2025年2月19日にはTBSラジオ「生活は踊る」に、高尿酸血症や痛風などの代謝疾患の専門家として当院副院長が出演し高尿酸血症や痛風について解説しました。
代謝疾患の専門医である「内分泌代謝専門医」を持った医師が在籍するクリニックは東京でも数少ないのが現状です。高尿酸血症や痛風をお持ちの方はぜひ当院にご相談ください。
玉寄クリニック副院長
内分泌代謝専門医 玉寄皓大