【主治医意見書研修会に参加しました】
主治医意見書研修会に参加しました
2025年2月3日、日本橋医師会・中央区医師会合同で開催された「主治医意見書研修会」に参加してきました。この研修会は、介護保険の要介護認定や、障害者自立支援法における障害程度区分認定などに必要な「主治医意見書」の適切な書き方について学ぶ機会です。地域のかかりつけ医としてこのような制度の正しい理解は欠かせないため、参加をしてきました。
主治医意見書とは?
主治医意見書とは、要介護認定の審査や障害認定の判断材料となる重要な書類です。患者さんの心身の状態を正確に記載し、それを基に審査会が適切な認定を行います。つまり、医師の記載内容が患者さんの介護サービスや障害福祉サービスの受給に直結するのです。
今回の研修会では、特に「主治医意見書の書き方のポイント」について詳しく学びました。
例えば、
- 病状や生活機能の変化を具体的に記載すること
- 医学的見地だけでなく、日常生活への影響を考慮すること
- 患者さんやご家族の意向を踏まえた記載を心がけること
などが重要であることを改めて確認しました。
かかりつけ医としての役割
主治医意見書は、単に病状を記載するだけでなく、患者さんが適切な介護・福祉サービスを受けられるようにするための「架け橋」のようなものです。そのため、普段の診療の中では、疾患だけでなく患者さんの生活環境や日常の困りごとにも目を向けることが重要だと再認識しました。
診察室でお会いする患者さんの中には、「最近、歩くのがつらくなってきた」「家の中で転ぶことが増えた」といった小さな変化を感じている方がたくさんいます。でも、皆さんご自身では「まだ大丈夫」と頑張ってしまうことも多いですよね。
だからこそ、かかりつけ医として日々の診察のなかでその「小さな変化」に気づき、適切な支援につなげるお手伝いをすることが大切だと感じました。
また、地域包括ケアの視点からも、医師、ケアマネジャー、訪問看護師、リハビリスタッフなど、多職種と連携を深めることが不可欠です。診察室の中だけでは見えにくい患者さんの生活状況を、多職種と共有することで、より良い支援につなげられます。
研修を終えて
今回の研修を通じて、主治医意見書が患者さんの生活を支える大切な書類であることを改めて実感しました。私自身、日々の診療のなかで「先生に相談してよかった」と言ってもらえることが何よりの励みです。これからも、患者さんやご家族が安心して暮らせるよう、患者さんお一人おひとりに寄り添い、適切な意見書の作成を心がけながら、地域医療に貢献していきたいと思います。
東京都中央区日本橋人形町