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【糖尿病専門医が実験】カップヌードル vs カップヌードルPRO|血糖値が上がるのはどっち?

[2025.06.12]

はじめに

こんにちは。東京都中央区・日本橋で糖尿病専門外来を行っている、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医の玉寄皓大です。

 

今回は、「日清カップヌードル」と「日清カップヌードルPRO(高たんぱく&低糖質さらに塩分控えめ)」を使って、私自身の血糖変化をリブレ2でモニタリングしてみました。

 

 

糖質が多いことで知られるカップラーメンですが、種類を変えると本当に血糖の上がり方は違うのでしょうか?糖尿病予防や健康的な食生活に関心のある方にこそ知っていただきたい実験結果となりました。

 

そもそも「血糖スパイク」とは?

空腹時血糖が正常でも、食後に急上昇する血糖の動きを「血糖スパイク」と呼びます。この現象は、糖尿病がない人にも起きており、近年は以下のような健康リスクとの関係が注目されています。

  • 動脈硬化や心筋梗塞
  • 認知症リスクの増加
  • AGE(終末糖化産物)の蓄積による老化の加速 など

つまり、「血糖スパイク」は、今すぐ命に関わるものではないけれど、将来の健康に大きな影響を与える“静かなダメージ”なのです。

 

実験に使用したカップラーメン

今回は、以下の2種類を使用しました。

  1. 普通のカップヌードル(しょうゆ味)
  2. カップヌードルPRO(高たんぱく&低糖質さらに塩分控えめ)

 

「カップヌードルPRO」は、日清食品が出している“ちょっと健康志向”のカップラーメンです。糖質が少なめで、たんぱく質が多く、しかも塩分も控えめ「ダイエット中でも罪悪感なく食べられる!」と人気が出ています。

 

でも、本当に血糖値の上がり方に違いがあるのか…

 

糖尿病専門医として気になったので、ちゃんと数字で比べてみることにしました。

 

それぞれの栄養成分は以下の通りです。

  カップヌードル(通常) カップヌードルPRO
カロリー 354kcal 292kcal
炭水化物 47.4g 34.0g
たんぱく質 10.6g 16.8g

※いずれも1食(レギュラーサイズ)あたり

 

※ 今回は、実験の正確性を期すためにスープまでしっかり完飲しました。ふだんは「スープはほどほどに」がおすすめなのですが、今回はあくまで“実験のため”ということで…ご容赦を!笑

 

血糖の“見える化”グラフ📈

通常のカップヌードル

食後1時間で血糖は170mg/dLまで上昇し、ピーク後もしばらく高値が持続しました。

 

カップヌードルPRO

同じ時間に食べたにもかかわらず、血糖の上昇が緩やかで、ピーク後は比較的早く正常値に戻りました。

 

結果からわかること

糖質量の違いが血糖の動きに影響

糖質が半分以下のカップヌードルPROは、同じカロリーでも血糖の“山”が小さく、持続時間も短くなっていました。

 

たんぱく質の量もカギに

カップヌードルPROはたんぱく質が多く含まれており、これも血糖上昇をゆるやかにする助けとなった可能性があります。

 

カップラーメンと糖尿病の関係って?

「カップラーメン=体に悪い」と一概に言うことはできませんが、以下のような注意点があります

  • 炭水化物中心で、糖質が多くなりがち
  • 野菜やたんぱく質が不足しやすい
  • 食後の血糖スパイクが起こりやすい

 

しかし最近では、たんぱく質強化・糖質オフタイプの製品も登場しており、うまく選べば健康的に楽しむことも可能です。

 

血糖スパイクを防ぐためにできること

  • 主食の質を変える(糖質オフ製品を選ぶ)
  • 野菜やたんぱく質と一緒に食べる
  • よく噛み、ゆっくり食べる
  • 食後に軽く体を動かす(10〜15分の散歩でもOK)

 

血糖を“見える化”するという選択

食事・運動・生活スタイルを変えるには、まず「自分の血糖がどう動いているか」を知ることがスタートです。当院で行っている血糖モニタリング外来」では、リブレ2という持続血糖測定器を使い、2週間の間24時間リアルタイムで血糖の波を“見える化”が可能です。

 

  • 自分の食事のクセ
  • 運動の効果
  • 食後の眠気や集中力の原因

 

これらが数字とグラフで分かると、「なるほど!」と腑に落ち、対策が楽になります。

 

血糖モニタリング外来とは?

当院では、糖尿病専門医が必要な方にのみご案内する「血糖モニタリング外来(自費診療)」を実施しています。

 

 

対象は…

  • 糖尿病の治療中の方
  • 境界型・予備軍の方
  • 健康だけど自分の血糖を知りたい方

などです。

 

まとめ

「たかがカップラーメン」と思っていても、製品の違いで血糖の動きは変わるということが、“見える化”によって実感できました。無理に我慢するのではなく、選び方や組み合わせでリスクを減らすことが、これからの時代の新しいセルフケアです。ご興味を持った方は、ぜひ当院の血糖モニタリング外来へご相談ください。

 

まずは“知ること”から!

血糖モニタリング外来は、その第一歩です。

 

 ▶ 血糖モニタリング外来【公式ページ】

 

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人形町・水天宮前のクリニック 医師 

著者:

東京都中央区日本橋人形町

玉寄クリニック

副院長・日本糖尿病学会認定糖尿病専門医

玉寄皓大

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