【2026年版】肺炎球菌ワクチン完全ガイド|65歳の定期接種・プレベナー20・キャップバックスまで解説【東京都中央区】
肺炎球菌ワクチン完全ガイド-65歳の定期接種・プレベナー20・キャップバックスまで解説-
「65歳になったら何を打てばいいの?」
「もう5年ごとに打たなくていいの?」
「前にニューモバックスを打ってる場合はこの後どうしたらいいの?」
2026年4月から、肺炎球菌ワクチンの制度は大きく変わりました。
一番大きな変化は、65歳の定期接種で打つワクチンが、これまでのニューモバックスからプレベナー20に変わりました。
さらに、これまでにニューモバックスやプレベナー13などを受けた方は、接種から1年以上あけて、プレベナー20またはキャップバックスの接種が推奨されるようになりました。
この記事では、
- 何が変わったのか
- 自分は何を受ければいいのか
- 前にワクチンを打った人は次にどうするのか
を中心に、できるだけわかりやすく整理します。後半では、中央区で接種する方が知っておきたい費用や予診票のことまでまとめています。
目次
- 最初に、ここだけは知っておきたいこと
- 肺炎球菌ワクチンとは?
- 2026年4月から、何が変わったのか
- なぜプレベナー20に変わったのでしょうか
- 「結合型ワクチン」と「多糖体型ワクチン」の違い
- 「もう5年ごとに打たなくていいの?」という疑問にお答えします
- 以前に肺炎球菌ワクチンを受けた方へ
- 66歳以上で初めて受ける方へ
- プレベナー20とキャップバックス、どう選ぶ?
- 中央区で接種する方へ
- 他のワクチンと同時に受けられるのか
- 副反応と、接種前に相談したい方
- 当院の自費接種
- 玉寄クリニックからのご案内
- よくあるご質問
- まとめ
最初に、ここだけは知っておきたいこと
- 今年65歳で、これまで肺炎球菌ワクチンを受けていない方
→ 定期接種でプレベナー20を1回打てば完了です。
- 5年ごとにニューモバックスを打つ制度は終わりました
→ 今の65歳の定期接種は、プレベナー20を1回打って完了です。
- 以前にニューモバックス、プレベナー13、バクニュバンスなどを受けた方
→ 接種から1年以上あけて次にプレベナー20またはキャップバックス接種が推奨になりました。
- 中央区で定期接種を受ける方
→ 自己負担額は3,000円に変更になりました。また、古い1,500円の予診票は使えなくなりました。
肺炎球菌ワクチンとは?
肺炎球菌は、肺炎、菌血症、髄膜炎などの原因になることがある細菌です。高齢の方や基礎疾患のある方では、重い感染症につながることがあります。
成人でよく話題になる肺炎球菌ワクチンは、主に次の3つです。
- ニューモバックスNP(PPSV23)
- プレベナー20(PCV20)
- キャップバックス(PCV21)
2026年度から、65歳の定期接種で使うワクチンは以前のニューモバックスからプレベナー20に切り替わりました。キャップバックスは定期接種ではありませんが、任意接種の際に重要な選択肢となるワクチンです。
2026年4月から、何が変わったのか
いちばん大きな変更点は、65歳の定期接種ワクチンが、以前のニューモバックスからプレベナー20に変わったことです。
これまで「肺炎球菌ワクチンといえばニューモバックス」と思っていた方も多いと思います。
しかし、今後65歳の定期接種で受ける標準のワクチンはプレベナー20です。
また、地域によって費用や予診票の扱いがあります。中央区では、令和8年度から高齢者肺炎球菌定期予防接種で使用するワクチンはプレベナー20で、自己負担額は3,000円、1,500円表記の旧予診票は使えなくなりました。
なぜプレベナー20に変わったのでしょうか
プレベナー20は、ニューモバックスより免疫がつきやすく、効果が長く続きやすいと考えられているからです。
プレベナー20は「結合型ワクチン」に分類されます。結合型ワクチンは、体が肺炎球菌を覚えやすく、免疫の記憶を作りやすいタイプのワクチンです。そのため、従来のニューモバックスより、長く効果が期待されるワクチンとして定期接種に選ばれました。
「結合型ワクチン」と「多糖体型ワクチン」の違い
肺炎球菌ワクチンには、大きく分けて2つのタイプがあります。
多糖体型ワクチン
以前定期接種に選ばれていたニューモバックスNPがこれにあたります。
結合型ワクチン
プレベナー20、キャップバックス、バクニュバンスがこれにあたります。体が菌を覚えやすく、より長い防御が期待されるワクチンです。
簡単に言うと、
- ニューモバックスは従来のタイプ
- プレベナー20やキャップバックスは新しいタイプで従来型より効果も高く持続しやすい
と考えるとわかりやすいと思います。
「もう5年ごとに打たなくていいの?」という疑問にお答えします
はい。今の65歳の定期接種は、プレベナー20を1回打てば完了です。
これまでのニューモバックスは、「肺炎球菌ワクチンは5年ごとに打つもの」という印象を持たれやすいワクチンでした。
しかし、今は65歳の定期接種としてプレベナー20を1回打って「完了」です。
つまり、これまでの「5年ごと」から、「1回で完了」する時代へと変わったと理解するとわかりやすいと思います。
以前に肺炎球菌ワクチンを受けた方へ
以前に
- ニューモバックス
- プレベナー13
- バクニュバンス
などを受けた方は、原則として65歳の定期接種の「対象外」です。
ただし、それで終わりではありません。
1年以上たっていれば、次にプレベナー20またはキャップバックスの接種が推奨されます。
では、定期接種の対象ではない66歳以上の方が初めて受ける場合、プレベナー20とキャップバックスのどちらを選べばよいのでしょうか。
66歳以上で初めて受ける方へ
プレベナー20とキャップバックス、どちらを選ぶ?
外来で実際に悩むことが多いのが、66歳以上で、これまで肺炎球菌ワクチンを受けたことがない方の任意接種です。
この場合、選択肢になるのはプレベナー20とキャップバックスです。学会合同委員会でも、65歳以上の未接種者の任意接種としてプレベナー20(PCV20)またはキャップバックス(PCV21)が示されています。
結論から言うと、より広い血清型カバーを重視するなら、キャップバックスが有力です。
キャップバックスは、成人で問題になりやすい血清型を意識して作られた21価の結合型ワクチンです。学会文書でも、65歳以上における血清型カバー率は、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)でプレベナー20が50%、キャップバックスが78%、肺炎球菌性肺炎でプレベナー20が42.8%、キャップバックスが72.3%とされており、カバー率だけを見るとキャップバックスに優位性があります。
一方で、無視できないのが費用です。
当院では、
- プレベナー20:13,200円(税込)
- キャップバックス:15,400円(税込)
でご案内しています。キャップバックスのほうがやや高くなります。
そのため、66歳以上で初めて肺炎球菌ワクチンを受ける方には、当院では次のように考えています。
- 費用を抑えつつ、今の標準的な選択肢を選ぶならプレベナー20
- より広い血清型カバーを重視するならキャップバックス
プレベナー20も十分に良いワクチンですが、費用面で大きな問題がなければ、キャップバックスを積極的に考える価値があります。
どちらが絶対に正しいというより、
「何を重視するか」で選ぶ
のが、いちばん現実的です。
プレベナー20とキャップバックス、どう選ぶ?
65歳で定期接種の対象の方
プレベナー20になります。
定期接種として使うワクチンがプレベナー20だからです。
定期接種の対象外の方
プレベナー20またはキャップバックスを任意接種で検討します。
以前に接種歴があり、次の1本を自費で考える方
プレベナー20またはキャップバックスを任意接種で検討します。
つまり、
・65歳の定期接種ならプレベナー20
・任意接種の場合、費用を抑えつつ、今の標準的な選択肢を選ぶならプレベナー20、より広い血清型カバーを重視するならキャップバックス
この整理がいちばんわかりやすいです。
中央区で接種する方へ
中央区で定期接種を受ける場合、自己負担額は3,000円です。生活保護受給者と中国残留邦人等に対する支援給付受給者の方は無料です。
中央区で大事なポイント
- 自己負担額は3,000円
- 1,500円表記の古い予診票は使えない
- 65歳の対象者には順次予診票が発送されます
- 中央区内だけでなく、東京23区の実施医療機関でも接種可能
- 23区外で受ける場合は原則全額自己負担
持ち物
- 予診票
- 保険証(マイナ保険証・資格確認書)
他のワクチンと同時に受けられるのか
インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン、帯状疱疹ワクチンなどとの同時接種は、医師が必要と認めた場合に可能です。
副反応と、接種前に相談したい方
接種部位の痛み、赤み、腫れ、筋肉痛、疲労感、頭痛、関節痛などがみられることがあります。また、重いアレルギー反応などに注意が必要な場合もあります。
次のような方は、接種前に医師へ相談することが勧められます。
- 37.5度を超える発熱がある方
- 重い急性疾患のある方
- ワクチン成分やジフテリアトキソイドで重いアレルギーを起こしたことがある方
- 抗凝固療法中の方
- 心臓・腎臓・肝臓・血液の病気で治療中の方
玉寄クリニックの自費接種
- キャップバックス:15,400円(税込)
- プレベナー20:13,200円(税込)
※定期接種の対象の方は、公費助成をご利用いただけます。
※予防接種は予約制になります。ご希望の方はお電話にてご予約ください。
玉寄クリニックからのご案内
肺炎球菌ワクチンは、制度変更やワクチン名の違いが重なり、
- 自分は定期接種の対象なのか
- 前に打ったワクチンのあと、次は何を選ぶのか
- プレベナー20とキャップバックスのどちらがよいのか
が、とてもわかりにくい分野です。
特に2026年度は、定期接種ワクチンの変更と中央区の自己負担額変更が同時に起きているため、例年以上に整理が必要です。
当院では、
- 今年65歳で助成の対象か
- 以前に何を打ったか
- 次にプレベナー20とキャップバックスのどちらを考えるか
を、接種歴に沿って確認しながらご案内しています。
中央区で肺炎球菌ワクチンについて迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
Q).今年65歳です。何を受ければいいですか?
A).プレベナー20を1回受けます。1回で完了です。中央区での自己負担額は3,000円になります。
Q).去年ニューモバックスを受けました。もう終わりですか?
A).1年以上たっていれば、プレベナー20またはキャップバックスを検討しましょう。
Q).もう5年ごとに打たなくていいの?
A).はい。今の65歳の定期接種は、プレベナー20を1回打てば完了です。
Q).キャップバックスのほうがいいですか?
A).65歳の定期接種ならまずプレベナー20、任意接種ならキャップバックスも有力です。
Q).古い予診票はまだ使えますか?
A).使えません。 1,500円表記の古い予診票は使用できなくなりました。
Q).65歳未満でも相談できますか?
A).はい。基礎疾患がある方や感染リスクが高い方では、任意接種を検討する場合があります。
まとめ
2026年4月から、65歳の肺炎球菌ワクチン定期接種はプレベナー20に変わりました。
65歳の定期接種は、プレベナー20を1回打てば完了です。65歳の方は助成をご利用いただきプレベナー20を接種してください。
以前にニューモバックスやプレベナー13、バクニュバンスなどを受けた方は、接種から1年以上経過したら、プレベナー20かキャップバックスを検討する流れになります。
プレベナー20とキャップバックスは、原則1回の接種です。
中央区では、定期接種の自己負担額は3,000円で、1,500円表記の古い予診票は使えません。
制度が変わった今こそ、
「自分は何を受けるのか」
「前に打った人は次にどうするのか」
を、きちんと整理することが大切です。
▶︎参考文献:
日本呼吸器学会 感染症・結核学術部会ワクチンWG/日本感染症学会ワクチン委員会/日本ワクチン学会・合同委員会『65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第8版 2026年4月1日)』
▶︎参考にしたサイト:
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・【内科専門医が徹底解説】新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス®(PCV21)」とは?
▶︎著者・監修紹介:
玉寄クリニック副院長
玉寄 皓大(たまよせあきひろ)
- 日本内科学会認定 内科専門医
- 日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
- 日本内分泌学会認定 内分泌代謝科専門医
東京大学病院・聖路加国際病院で研鑽を積んだ内科専門医。現在は中央区日本橋にて、地域の皆さまに「わかりやすく噛み砕いた説明」と「安心できる医療」を届けることを大切にしています。肺炎球菌ワクチンは、制度もワクチンの種類も変わってきているため、一般の方にはわかりにくいテーマです。だからこそ、制度を正確にお伝えしつつ、「自分はどうすればよいのか」がすぐわかる形で説明することが大切だと考えています。
