花粉症
この症状は花粉症?受診するか迷われている方へ
鼻水やくしゃみが出ているけれど、これが「花粉症」の症状なのか「風邪」の症状なのか、よく分からなかったり、毎年花粉が飛ぶ時期に鼻水がでるので「花粉症だ!」と思って市販薬で済ませていらっしゃる方・・・実は多いのではないでしょうか。そのような方に少しでもお役に立てるよう花粉症についてお話ししていきます。
花粉症と風邪の違い
花粉症と風邪の特徴をまとめてみました。
花粉症 | 症状 | 風邪 |
痒い | 目 | 痒くない |
さらさらして透明 | 鼻水 | 粘っこい |
頻度が多い | くしゃみ | 頻度は少ない |
花粉が飛ぶ間 | 症状の期間 | 数日 |
目や鼻以外は出ることは少ない | その他の症状 | 熱や頭痛、咽頭痛も出ることが多い |
花粉症の最大の特徴は、
「くしゃみ」・「鼻水・鼻詰まり」・「目のかゆみ」です。
この中で特に風邪と見分けやすいのは「目のかゆみ」で、風邪では目のかゆみは起きないことが多いです。
花粉症は、去年まで発症していなくても突然発症することがあるため、これだけではなかなか区別がしづらいこともあるかもしれませんが、迷われれたときは症状がひどくなる前に医療機関を受診するようにしましょう。
花粉症は内科?耳鼻科?
「鼻水が出ているので耳鼻科?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
内科においても花粉症の検査・治療(内服薬・点鼻薬・点眼薬など)は行っています。
鼻炎がひどく、鼻の中の粘膜が腫れ上がってレーザー治療など特殊な治療が必要な場合は、耳鼻科の先生にお願いして治療して頂くなど、状況に応じて医療機関の間でお互いに協力して診療にあたっているというのが花粉症治療の現状です。
そのため、まず受診するのであれば内科でも耳鼻科でもどちらでも良いと思います。
ただし、お子様の花粉症に関しては、お薬の選び方や用法・用量などが大人と変わってくるため、小児科を標榜されているクリニックを受診することをお勧め致します。
花粉症は早めに受診したほうがいい?
早めに受診することをお勧めします。
何故なら、花粉症には花粉が飛ぶ前から治療を始める「初期治療」というものが存在するからです。
この初期治療を始めていると、症状が出てくるのを遅らせたり、花粉症の方が一番辛い時期である花粉飛散シーズン中の症状をやわらげることができます。
(この「初期治療」は、花粉が飛び始める2週間前くらいから開始することがもっとも効果的と言われています)
花粉症に毎年お悩みの方は、早めに医療機関を受診してご相談ください。あなたの生活スタイルに合わせた花粉症対策を始めることが大切です。
花粉症の診察・検査
●問診
まずは問診により、アレルギーの有無やその他の症状などをお伺いします。花粉症が疑わしい場合に検査を行います。
●血液検査
血液検査により、IgEという花粉症をはじめとするアレルギーの原因となる抗体価を調べます。
花粉症の治療
症状やその強さ、日常生活などの背景をお伺いした上で、患者様に合った内服薬・点鼻薬・点眼薬などを適切に組み合わせて、治療致します。
①内服薬
抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬など
効果の強さや、副作用(主に眠気)の強さ、1日にお薬を飲む回数などが薬によって異なります。患者様とご相談した上でご適切なお薬を処方致します。
②漢方薬
小青竜湯など
眠気などの副作用がなく、有効な選択肢の一つとなります。
③点鼻薬
鼻詰まりの症状が強く苦しんでいらっしゃる方には点鼻薬を使用することがあります。
④点眼薬
目のかゆみや違和感に対して使用します。
※注意
抗ヒスタミンという成分が含まれた飲み薬の中には、副作用として眠気が起こりやすいものがあり、またその眠気の出やすさも人によって異なります。仕事や運転、受験勉強中といった理由で、眠くなるのが嫌で花粉症の薬を飲むのをためらっていらっしゃる方やお困りの方は医師にご相談ください。
花粉症の対策
①テレビやネットで花粉情報をチェック
花粉情報を活用し、対策を立てるのに役立てましょう。
②外出時は完全防備
眼鏡やマスク、帽子などを活用して、目や鼻、口などの粘膜を守るようにしましょう。
③花粉を家に持ち込まない
帰宅した際は洋服などについている花粉をよく払い落としてからお家に入りましょう。またお布団や洗濯物を干した際も、よく払い落としてからお家に取り込みましょう。
④お家の掃除や空気清浄機の活用
こまめに掃除機をかけて、家の中に花粉がたまらないようにしましょう。ほこりやダニ、花粉の除去が可能な空気清浄機を使用することも効果があります。
最後に
「花粉症と思ったら実は風邪だった」、「風邪だと思ったら花粉症だった」など、クリニックに受診してみて初めて自分の症状を知る患者様も多くいらっしゃいます。花粉症にしても、風邪にしても、どちらも早めの対策が有効になります。「いつもと調子が違うな」と感じたら早めに医療機関を受診しましょう。
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玉寄クリニック
(内科、糖尿病内科、内分泌内科)